男性の育児休暇もだんだん増えてきていますが、それでも子育ての大部分を母親が担うケースが多いかと思います。
出産・育児は決して簡単なものではありません。
そう覚悟していても、いざ自分が母親になって気付くことがたくさんありました。
この記事では私がワンオペ育児に奮闘した日々を振り返り、幸せや挫折を味わった体験を記していきます。
ライターのプロフィール
私は30代の兼業主婦です。
民間企業で正社員として一般事務の仕事をしていましたが、結婚や妊娠・出産を機に同企業でパートになりました。
家族は2歳上の夫と、4歳・1歳半の子どもたち。
パタパタ忙しい日々ではありますが、幸せに暮らしています。
育児休暇を取って初めての出産・育児
結婚して1年後、妊娠が発覚しました。
職場と今後について話し合った結果、育児休暇を取ることになりました。
当時の私は初めての妊娠でドキドキ。
ただ夫や実家がとても協力的だったので、特にストレスなく過ごせていたと思います。
初出産は痛すぎた記憶しかありません。
そして産後は初めての授乳やオムツ交換、沐浴を必死にこなす日々…。
乳腺炎になって泣いたのは思い出です。(笑)
夫は出産に立ち会ってくれましたが、翌日からは普段どおりに出勤で、顔を見れない日がほとんど。
忙しい職種なので仕方ないものの、初めての出産・子育てで心細さもあり、やや不満でした。
家計のためには仕方ないことですけどね。
退院後は自宅へ帰り、たまに私の母、そして義母・義父が訪れてくれるようになりました。
とはいえどちらの両親も現役で働いています。
ここから私のワンオペ育児が始まりました。
想像を超えた育児の過酷さ…
「育児は一筋縄じゃいかない」なんて分かっていました。
子育て関連の雑誌を集めて、初めての子育てに備えていたつもりです。
しかし現実はもっと過酷でした。
泣いてる原因が分からない。
おっぱいを飲んでくれない。
熱が出てる!これって病院?
抱っこしないと寝てくれない…。
1つ1つが初めてだったので、とにかく焦りました。
母や義母に相談したり、友人に聞いてみたり、自分だけでは乗り切れなかったと思います。
目が離せないので家事も不十分だし、散らかった部屋でノーメイク・部屋着のまま我が子を寝かしつける日々。
子どもが寝てくれている間だけが私の休憩時間でした。
夫は帰宅後や休日には子どもを見てくれますが、ぼーっとテレビを観たり、飲み会に参加したりすることも多々あり、私の不満は溜まるばかりでした。
育メンって何?ついにブチ切れ
ある休日。
「育児は毎日手伝うって話したら、会社で育メンって言われるんだよね」
という誇らしげな夫の一言で、私の溜まりに溜まった不満が大爆発を起こしました。
確かにお願いすればおむつ交換やミルクを任せられます。
出社ついでにゴミ出しもしてくれるし、たまに夕飯も作ってくれます。
ただ私が声掛けしなきゃソファーから動かないし、子どもが泣いたら私がシャワーを浴びていようが「ねぇ、◯◯ちゃん泣いてるよ」と呼びに来る始末。
一瞬で沸点を振り切った私は、一周回って冷静になりました。
「私は24時間ずっと子どもと一緒。
あなたが帰ってきてからも同じ状況。
同じ空間に居ても子育てしてるのは私だけ?
あなたは『子育てを手伝う』っていうスタンスなの?
父親なら子育てに参加してほしい」
最初は「ん?」って顔で聞いていましたが、どうやら不満を口にしていると気づいた模様。
夫「いやでも俺だって仕事から帰ったら休みたいよ…。
(私)ちゃんだって日中は休めてるでしょ?」
がつーんと頭を殴られたような衝撃でした。
彼が仕事に行っている間、私は家でゆっくり休んでいるとお思いで…?
「休めるわけがない。
トイレに行くのも難しいって知ってる?
目を離せないからできることも限られるしゆっくり水も飲めない。
なんで泣いてるのかわからない。
寝てほしいのに抱っこをやめたら起きてしまう。
私の体調が悪くても子育ては休めない。
それでもあなたは帰ってもバトンタッチしてくれない。
一緒に居る時間もずっと一人で子育てしてるみたい」
本当はもっとキツい口調でぶちまけました。
途中で涙も出てきました。
さすがにヤバいと思ったのか、夫はひたすら謝り倒しつつ話を聞いていました。
4時間話して夫婦で反省タイム
やっと私が落ち着いたのは話し始めて4時間後。
もちろんその間も子どもを抱っこして、ミルクをあげたりしながら話していました。
私は言いたいことを言えてスッキリしましたが、その分反省もしました。
仕事から帰ってきたらご飯ができていなかったり、部屋が散らかっていたり、夫だって不満はあったはずです。
ただ、夫も私の状況を理解して反省してくれました。
夫「ごめんね、自分はちゃんと子育てしてるつもりだった。
だから(私)ちゃんがそんなに追い詰められているって分からなかった。
確かに全部任せっきりだったし、負担になってたよね。
自分は自分で仕事のストレスもあって、家が唯一休める場所だったけど、(私)ちゃんはずっと休みなしだったんだよね。
これからちゃんとするから、色々教えてくれない?」
溜まった不満を口にした結果、いい方向に向かうことができました。
こうなる前にちゃんと話し合えれば良かったのですが…。
でもまぁこの衝突以降は仲良く過ごせています。
二人目が生まれたらしっかり最初から父親として子育てに参加してくれました。
現在の私は上の子・下の子を保育園に預けて、平日のみ短時間のパートをしています。
家にこもる日々から開放されたものの、体力的には職場復帰してからが大変です。
ただ共働きになってから夫に助けられることも多いので、幸せだと思います。
世の中には「家に居るなら家事もちゃんとしろ」なんて旦那様もいらっしゃるみたいですが、そんなこと奥さんに言おうものなら緑の紙が出てくるかもしれませんね。
完璧な育児なんてない
子持ちの友人たちに「夫に不満をぶつけた」という話をしたら、ほぼ確実に「うちもよくぶつかるよ」と返ってきます。
理解者が居るって心強い!(笑)
「離乳食を全部手作りは無理」
「旦那に持たせるお弁当は8割手抜き」
「子どもに癒やされるのは機嫌がいい時と寝てる時だけ」
友人たちと話すなかで、みんな同じような気持ちを味わっているんだなぁと感じます。
頑張っても誰かに褒めてもらえるわけでもないし。
少しでも休もうものなら「母親失格」のレッテルを貼られるし。
でも、私たち母親だって一人の人間。
頑張れない時だってあります。
子どもにイライラしちゃう日だってあるし、全然家事ができない日もあるし、そのたび自己嫌悪に陥ります。
上手くいかないことがあるのは当たり前だと開き直れば、子育てが少しラクになりました。
完璧な子育てなんてありませんしね。
私と同じように子育てに悩み、夫に不満を感じるママさんは多いはず。
あなたはダメなんかじゃありません。
そして全国の働くパパさん。
あなたが働いている間、奥さんはお子さんを守っています。
家事が終わっていなくてもサボっているわけじゃありませんよ。
この記事が誰かの心の救いになれば幸いです。